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一日葬の費用とメリット徹底解説|相場・デメリット・抑える方法を比較

村田 幸子 / 更新:2026-06-20
一日葬の費用とメリット徹底解説|相場・デメリット・抑える方法を比較
「通夜を省けば、葬儀代はもっと安くなるはず」。一日葬を検討する方からよく受ける相談です。結論から言うと、確かに安くなりますが、半額になるとは限りません。

私は葬儀社で12年間、施行と接客を担当してきました。費用の内訳も、後から「聞いてなかった」と揉める現場も、何度も見ています。

この記事では、一日葬の費用相場と内訳、一般葬・家族葬・直葬との違い、補助金の使い方、菩提寺への対応まで、後悔しないために必要なことを実務目線でまとめます。

一日葬とは?通夜を省いた葬儀の特徴と他の葬儀との違い

【葬儀費用】打合せ時の確認項目はコレ!
【葬儀費用】打合せ時の確認項目はコレ!

一日葬は、通夜を行わず、告別式と火葬を同じ日にまとめて行う葬儀形式です。

一日葬の基本的な特徴と流れの概要

一般的な流れは、納棺→告別式→出棺→火葬→収骨。式そのものは半日程度で終わります。

二日間拘束される一般葬に比べ、身体的にも時間的にも負担が軽い。これが一日葬の核心です。

「葬儀」「葬式」「告別式」「通夜」の役割の違い

言葉が混ざりやすいので、役割を整理しておきます。

葬儀に関する言葉の役割の違い
言葉主な意味・役割
通夜故人と一晩を過ごし、別れを惜しむ儀式。一日葬では省く
告別式宗教儀式を含め、参列者が故人に最後の別れを告げる場
葬儀宗教的な儀式全体を指す呼び方
葬式葬儀から火葬までを含めた一連の流れの総称

一日葬で省くのは通夜だけ。告別式と火葬はきちんと行います。「お別れの場が消える」わけではありません。

一般葬・家族葬・直葬との違いを比較表で整理

どれを選ぶか迷う方が一番多いところです。費用と内容を横並びにしました。

葬儀形式の比較(費用は民間解説の目安)
費用は地域・葬儀社・式場条件で変動します。出典の幅をそのまま記載。
形式通夜告別式火葬費用の目安
一般葬ありありあり要確認(幅が大きい)
家族葬ありありあり要確認
一日葬なしありあり30万〜100万円程度
直葬なしなしあり要確認(最も安い)

正直に言うと、一日葬は「直葬は寂しいが、二日間はきつい」という方の中間解です。費用だけで選ぶなら直葬、お別れの時間を残したいなら一日葬、というのが私の整理です。

一日葬のメリット5選|費用と時間の両面から解説

一日葬の利点は、遺族・参列者の身体的・精神的な負担を軽減しやすいことに集約されます。具体的に5つに分けて見ていきます。

一日葬のメリット5選|費用と時間の両面から解説

接待費用(飲食費)を削減できる

通夜を省けば、通夜ぶるまいの飲食費がまるごと消えます。

人数が多い葬儀ほど飲食費は膨らむので、ここの削減効果は実額で効いてきます。会場費・人件費も日程に応じて減ります。

直葬よりも故人とのお別れの時間を確保できる

直葬は火葬のみで、ゆっくり別れる時間がほとんどありません。

一日葬なら告別式があるので、僧侶の読経や参列者の焼香の時間を持てます。「火葬だけは早すぎる」という心残りを避けられるのが大きい。

高齢者や遠方の親族の負担を軽減できる

二日間の参列は、高齢の親族には体力的にこたえます。

一日で完結すれば、遠方からでも日帰り参列がしやすく、宿泊費も抑えられます。

準備や日程調整がしやすい

一日で組むぶん、関係者の予定を合わせやすいのも実務上のメリットです。

喪主の拘束時間も短くて済みます。仕事や育児を抱えた現役世代には、ここが効きます。

こんな人に一日葬はおすすめ

タイプ別に整理します。

一日葬が向いている人
こんな人理由
高齢の親族が多い二日間の参列は体力的に負担が大きいため
参列者が少人数通夜を省いても支障が少ないため
遠方の親族が多い日帰り参列で宿泊費を抑えられるため
喪主が現役世代で多忙拘束時間が短く日程を組みやすいため

逆に、参列者が多く香典も多く見込めるケースでは、一般葬のほうが収支で見て損が少ないこともあります。後述します。

一日葬のデメリットと注意点|後悔しないために知るべきこと

メリットだけ見て決めると、後で揉めます。私が現場で見てきた「後悔」は、ほぼここに書く4つに集約されます。

一日葬のデメリットと注意点|後悔しないために知るべきこと

慌ただしい印象を与えることがある

半日で終わるので、参列者によっては「急いで送られた」と感じる人もいます。

特に故人と縁の深かった方ほど、ゆっくり別れたかったという思いを抱きやすい。事前のひと言の説明で印象はだいぶ変わります。

菩提寺や親戚の理解を得る必要がある

これは費用以上に重い問題です。

菩提寺によっては「通夜を省く葬儀は認めない」とする場合があります。墓が菩提寺にあるなら、納骨を断られるリスクすらある。先に相談せず進めるのは危険です。

一般葬の半額にはならない費用面の現実

ここは正直に書きます。一日葬にしても、費用が半分にはなりません。

棺、祭壇、火葬料といった基本的な費用は、通夜を省いても変わらず必要だからです。

さらに見落としがちなのが式場費。前日から遺体を安置するために、通夜をしなくても会場使用料が二日分かかることがあります。

実際に行った遺族の後悔の声・トラブル事例

現場で耳にした典型的なつまずきを挙げておきます。

一日葬でありがちなトラブルと回避策
トラブル原因回避策
菩提寺に納骨を断られた事前相談せず通夜を省いた菩提寺へ最初に相談する
親族に慌ただしいと反発された形式を共有していなかった事前に喪主から説明・合意を取る
思ったほど安くならなかった式場費が二日分・お布施は別見積もりの内訳を項目ごとに確認

私の本音としては、デメリットの中で最重要は「菩提寺」です。お金の話より先に、ここを片付けてください。

一日葬にかかる費用の相場と内訳を徹底比較

1日葬と家族葬って何が違うの?【葬儀のかなふく】
1日葬と家族葬って何が違うの?【葬儀のかなふく】

民間解説での一日葬の費用目安は、30万〜60万円程度とするものと、50万〜100万円程度とするものがあります。幅が広いのは、地域・葬儀社・式場条件で変わるからです。

費用の内訳(祭壇・火葬・返礼品など)

総額だけ見ても判断できません。内訳に分けて見ます。

一日葬の主な費用項目
金額は葬儀社・地域で大きく変動するため、各社見積もりで確認。
項目内容一日葬での扱い
祭壇・棺祭壇設営・棺など基本費用一般葬と同様に必要
火葬料火葬場の使用料必要
式場費会場使用料二日分かかる場合あり
飲食費通夜ぶるまいなど通夜分は削減できる
返礼品会葬御礼・香典返し人数に応じて発生
お布施宗教者へのお礼別途必要になりうる

削減できるのは主に「飲食費」。基本費用とお布施は残る、と覚えておくと見積もりで驚きません。

規模別・葬儀社別の費用相場の目安

出典で確認できる範囲では、相場は30万〜100万円程度と幅があります。具体的な地域別・葬儀社別の確定額は各社見積もりが必要です。

規模別の費用イメージ
確定額は要見積もり。下記は参列規模による傾向を示す目安。
規模参列者費用傾向
小規模家族中心相場の下限寄り(要確認)
中規模親族・近親者相場の中間(要確認)
大規模知人・会社関係も返礼品・飲食で上振れ(要確認)

香典収入を加味した実質負担のシミュレーション

見落とされがちなのが香典です。費用だけでなく、入ってくるお金も含めて考えないと判断を誤ります。

参列者が少ない一日葬は、香典収入も減ります。一般葬より支出は減っても、香典が減るぶん、実質負担の差が思ったより小さくなることがある。

私が試算で使う考え方はシンプルです。「総費用 − 香典総額 = 実質負担」。参列者が多く見込めるなら、この式で一般葬が有利に出る場合もあります。香典収入を最初から無視しないでください。

費用を抑えつつ満足度を高める工夫

削るべきは「見栄」、残すべきは「お別れの質」。私はそう考えています。

祭壇のグレードは下げても、生花を少し足すだけで印象は保てます。返礼品は人数を正確に読み、過不足を出さない。飲食は告別式後の軽食に絞る。こうした調整で、満足度を落とさず総額は下げられます。

一日葬の流れを6ステップで解説

納棺から初七日まで、実際の段取りを順に追います。式自体は半日程度ですが、前後の準備も含めて把握しておくと慌てません。

一日葬の流れを6ステップで解説

遺体の安置と葬儀社との打ち合わせ

まず遺体を安置し、葬儀社と日程・内容を打ち合わせます。

ここで式場費が二日分になるかどうかを必ず確認。安置の段階で費用が動きます。

訃報の連絡と葬儀の準備

参列をお願いする範囲へ訃報を伝えます。

一日葬であること、通夜は行わないことを、この連絡で明確に伝えておくと当日の混乱を防げます。

葬儀・告別式から出棺・火葬・収骨まで

告別式で読経・焼香を行い、出棺。火葬場へ移動し、火葬後に収骨します。

この一連が半日程度で進みます。火葬場の予約状況によって時間が前後する点は念頭に。

初七日法要

近年は当日に繰り上げて初七日を行うことが増えています。

一日葬の場合、告別式と同日に初七日まで済ませるかどうかを、菩提寺と事前にすり合わせておくとスムーズです。

一日葬の費用を抑える方法と補助金の活用

葬儀費用は、事前準備と公的給付で確実に下げられます。ここは「知っていたかどうか」で数万円〜十数万円変わる領域です。

一日葬の費用を抑える方法と補助金の活用

生前予約・互助会・会員割引による軽減策

生前に葬儀社の会員になっておくと、割引が適用されることがあります。

互助会の積立も選択肢ですが、解約条件は契約前に必ず確認を。途中解約で手数料が引かれる仕組みは少なくありません。これは現場で何度も相談を受けました。

葬祭費・埋葬料など補助金の申請手順

健康保険から葬祭費や埋葬料の給付を受けられる場合があります。具体的な支給額や申請先は加入する保険・自治体で異なるため、お住まいの市区町村・保険者で確認してください。

申請には期限があるのが通例です。葬儀後、落ち着いてからでも構いませんが、忘れないうちに手続きを。

生活保護受給者の福祉葬の活用方法

生活保護を受けている方は、葬祭扶助による福祉葬を利用できる場合があります。

利用には事前申請が原則で、葬儀を行ってからでは認められないことがあります。担当のケースワーカーへ、葬儀の前に相談してください。

見積もりのチェックポイントと追加料金の回避

私が見積もりで必ず確認する点をまとめます。

見積もりチェックリスト
確認項目見るポイント
式場費二日分か一日分か
お布施見積もりに含むか別途か
返礼品・飲食数量は実数に合っているか
搬送・安置追加距離・延長で加算されないか
総額表示「一式」の中身が項目化されているか

「プラン一式◯◯円」だけの見積もりは要注意。中身を項目で出してもらってください。追加料金トラブルの大半は、この内訳の不透明さから起きます。

菩提寺・親族への対応とマナーの具体策

【終活・葬儀】一日葬のメリットとデメリット
【終活・葬儀】一日葬のメリットとデメリット

一日葬の成否は、お金より「人」で決まります。菩提寺と親族、この2方向の合意を先に取れば、後のトラブルはほぼ防げます。

菩提寺との交渉・説得の進め方と宗派ごとの違い

まず菩提寺へ、葬儀社より先に相談します。

宗派や寺の考え方によって、通夜を省くことへの対応は分かれます。理由(高齢の親族の負担、参列者の事情など)を率直に伝え、了承を得てから日程を組むこと。これが鉄則です。

納骨を菩提寺の墓で行う予定なら、なおさら先に話を通してください。

参列者への案内文とマナー(服装・香典)の例

案内では「一日葬で執り行う」「通夜は行わない」を明記します。

参列者への案内・マナーの目安
項目内容
案内文一日葬である旨・日時・式場を明記
服装一般の葬儀と同様の喪服が基本
香典通常どおり持参が基本(辞退時は明記)
弔問通夜がない旨を事前に伝え当日に集約

通夜がないと知らずに前夜に弔問へ来てしまう、という行き違いが起きがちです。案内文の一文で防げます。

親族間の対立を避けるための事前合意

形式は喪主が独断で決めず、主要な親族に先に共有を。

「なぜ一日葬にするのか」を一度説明しておくだけで、当日の「慌ただしい」という不満はかなり減ります。後から蒸し返されないために、合意は早めに。

一日葬に関するよくある質問(FAQ)

相談で特に多い3つにまとめて答えます。

一日葬に関するよくある質問(FAQ)

よくある質問

一日葬とはどんな葬儀ですか?
通夜を行わず、告別式と火葬を同じ日にまとめて行う葬儀形式です。式そのものは半日程度で、納棺→告別式→出棺→火葬→収骨の流れで進みます。
一日葬の費用はいくらかかりますか?
民間解説の目安では30万〜100万円程度と幅があります。地域・葬儀社・式場条件で変わり、棺や火葬料などの基本費用とお布施は別途必要になりうるため、各社の見積もりで内訳を確認してください。
一日葬はどう始めればよいですか?
まず菩提寺へ相談し、通夜を省く了承を得ます。次に一日葬に対応する葬儀社へ連絡し、安置と打ち合わせ。式場費が二日分になるかなど内訳を確認したうえで、主要な親族に形式を共有して合意を取ります。

最後にひとつだけ。費用の比較表より先に、菩提寺へ一本電話を入れてください。順番を間違えなければ、一日葬は後悔の少ない選択になります。

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村田 幸子

元葬儀社スタッフ(施行・接客担当) ・ 終活・葬儀費用専門ライター
葬儀業界勤務歴12年

葬儀社での勤務経験をもとに、費用の内訳や契約の落とし穴を実務目線で解説します。「後から知って後悔した」をなくすことを執筆の軸にしています。

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